日本がシリコンバレーの真似なんかしなくてもいい理由
「日本」「シリコンバレー」「ミミプロ」「Snaptique」「ペンパイナッポーアッポーペン」
「日本」
僕が物心ついて、初めて日本に来たのを覚えているのは中学生の時だ。その頃はスマホも無く、オーストラリアから来た僕は途方にくれていた。言葉もわからないし、道は狭いし、みんな小さいし、ミートパイも売ってない。
正直、かなりオーストラリアに帰りたかったw
それから20年が過ぎ、(一瞬でね)
僕は日本が大好きになった。
ここは、なんというか、奇跡が生んだ国なんじゃないかと思う。
日本は決して、国土的に狭いわけではない。世界地図は2次元に表示するため変な縮尺になっているけど実は日本はかなり大きい。世界には約244個の国がある。その中で1番大きな国は、ロシアだ。次いでカナダ、中国、アメリカという順番だ。
さて、日本は244個の中何位だろうか?
なんと62位だ。ドイツよりも、ニュージランドよりも大きいといったら驚くんじゃないかと思う。
ただ、日本は面白いことにこれでもか!ってくらいに都心に人が集中している。これには最初本当に驚いた、わざわざこの広い国で、こんなに密集しなくてもねーーw
でもこの極度の密集と、仏教、島国、単一民族、単一言語、豊かな自然、敗戦、小さな体、そしてカタカナの発明。という様々な要素により日本は世界でも有数の平和で豊かな国になった。
例えば、日本の生涯学習率は世界に比べかなり低い、つまり社会人はあんまり勉強しない。でもね、これは悪いこととも言えるけど、勉強なんかしないでも十分豊かに生きていける、ってふうに考えるとそれはそれで素晴らしいんじゃないかと思う。
それに日本では街を歩くことができる。
これはすごくいい、夜遅くに気兼ね無くコンビニも行けるし、酔っ払いでもたいていは危ないことはない。
そして何よりも、日本の食文化はすごい。これはフランス人の友達も言うくらい、日本はたぶん世界で一番美味しい食事が食べられる場所だと思う。(現在日本は世界で1番ミシュラン3つ星が多い国)
でもこういうのって全部日本の歴史と環境から作られた、日本人の奥ゆかしさ、おもてなし精神、そして真面目さがあってこそできることだと思う。
だからね、最近スタートアップ用語でディスラプト(破壊する)なんて流行ってるけど。僕は逆に日本はプリザーブ(保護する)ほうに目を向けるべきなんじゃないかなと思う。
だってさ、僕の知る20年ぽっちの日本の歴史だって全然他の国と違うし、ガラパゴスだって言われるけど、それでいいじゃん。
日本は世界で最も平和で豊かなガラパゴスでいいと思う。
「シリコンバレー」
逆に僕がシリコンバレーなんて言葉を初めて聞いたのは大学生くらいのときかな、遊び狂っていた時代w
確か2000年にスティーブジョブスがアップルにCEOとして復帰したのをニュースでみたのかな。それからしばらくしてipodやiphoneが出てきて、だんだん周りも皆んなガラケーやめて気がつけばもう友達でスマホを持っていない人はいない。
つまりシリコンバレーはこの15年ほどで一気にプレイヤーがー変わったことになる。元々はPC周りのIBM、マイクロソフト、DELLなんかが強かったけど、Aアップルがiphoneを出したことでこの流れを変えるきっかけができた。
僕的にはアップルの一番すごいのはiphoneを作ったことでは無く「誰でもアプリを作れるようにしたこと」がすごいんだと思う。
いまじゃ、当たり前だけどね。
でも元々アプリはNTTドコモが先にやっていたもの。ただアプリを作れるのは一部の人たちだった。アップルはそれをxcodeというSDKを配布したことで本当に誰でもがアプリを作ってビジネスを出来るようにした。
そして今ではIOT、VR、AI、自動運転、Fintechなどドンドン新しい分野ができて、スタートアップ、投資家、VC、ユーザーがとてつもないスピードで革新しようとしている。
たぶん15年後、iphoneは無いだろう。それくらいのスピード感で動いている。
でもさ、これを世界全ての国がやったらおかしくなっちゃうと思うw
だってシリコンバレーは世界の実験場見たいな場所だから。
今回もすごいBootCampを体験したけどその後に日本に来るとまったく違う星?ってくらい全てが違う。
でもね、やっぱそれでいいんだと思う。
どっちが凄いとかは無くて、それぞれの個性を活かす方向に向けばいいし、僕ら個人は自由だから、そのタミングでやりたいことに適した場所に移住すればいい。
「ミミプロ」
さて、ここで少し余談。
このブログでも書いているけど僕は今3つの会社を持っている。
その中の一つにプログラミングを勉強できる学校がある。いま受講者は世界で10万人ほどいるけど、多くの受講生から聞かれるある共通の質問があった。
「プログラマーにはなる予定は無いのですがプログラミングは理解したいです、それでも講座を全て受講してコードを書かないとダメですか?」
なるほど、確かにね、誰もがプログラミングは重要だ!って言ってるけど別にみんながプログラマーになるわけじゃないもんね。
そんな事をサンフランシスコ行きの飛行機で話していたところ。
Boss:「聴くだけでプログラミングがマスターできる講座」って作れないの?
なるほどーーーー!
そうねそうね、それは出来そうだね!
ってことで、サンフランシスコでBootCampにいる合間にものすごい勢いで原稿をまとめてみた。
そして、なんと3週間後。
【シリコンバレー式、世界1を目指す、社長のための「ミミプロ」】
が完成した。
まだ発売前だけど:)
「ミミプロ」の凄いとことは100%聴くだけでノンプログラマーにとって必要なプログラミング知識を全てマスターできるところ。
例えば、プログラミングの歴史に始まり、言語の種類、特性、どの場面で何を使うのか? Webサービスの作り方、データベースの設計方法、アプリの作り方、APIのリスク、セキュリティーで気をつけるべき点など。
プログラマーにはならなくても、絶対に知っておくべきことだけをまとめて、リラックスして聞けるような工夫をした。
手前味噌だけど、これを日本の社会人が皆んな知ったら凄いサービスがどんどん生まれるんじゃ無いかと思って最近ワクワクしている。
今はプロダクトの最終確認中なので世に出す準備ができたらまたブログでも紹介したいと思う。
「Snaptique」
相変わらず、毎日バンコクとテレカン。
リリースするする詐欺にあっているw
まーいんだけどね、ローンチするとユーザーの方にお金を支払うので今はその辺のバックエンドの構築中。ここ大事だからね、間違えて払ったりしたら大変。だから少しゆっくりになってもいいから間違いの無いよう慎重に進めている。
まーリリースは年内かなーなんて、自分の期待値管理中。
「ペンパイナッポーアッポーペン」
これねー、多分いま、日本のほとんどの人は知っているんだろうねーw
いやー、昔「小島よしお」見た時の衝撃と似ているんだけど。
これ系のギャグは「日本でしか生まれない」
世界の宝です、はい。
これはねー、カタカナ、という偉大な言語があって、平和で、皆んなの価値観がある程度似ている国だからこそ生まれるパフォーマンスだと思う。
日本のyoutubeで1位だってねw
本当、これを思いつく人、すごい。。。
これがウケるんです、投資してください!ってやる前に言われても絶対に投資しないけど。
でも自分の理解をはるかに超えた世界にいるんだなーと普通に尊敬する。
あ、で、何が言いたいかというと。
「日本はこいう文化を大切にするべきだ」っていうこと。シリコンバレーでは絶対に作れないギャグだから。
と、いうわけで、なんか最後は全部アポーに持ってかれた感があるけど、それも含めてすげーなと。
10月22日、僕はこれから牡蠣食ってきます:)
Masa